🧒 作曲の背景
交響曲第15番 ト長調 K.124 は、
1772年初頭に、モーツァルトがわずか16歳のときに作曲された交響曲です。
ザルツブルクでの作曲とされており、
前年に完成した《交響曲第14番 K.114》に続く作品として、
より洗練された構成と、躍動感ある音楽性が見られます。
この時期のモーツァルトは、
イタリアでの経験を経て、交響曲作曲の技術を着実に高めており、
この作品もその成果が反映された重要な一曲となっています。
🎵 楽曲の構成
交響曲第15番は 4楽章構成 で、
親しみやすい旋律と生き生きとした展開が特徴です。
- 第1楽章:Allegro(ト長調)
快活な主題で始まり、モーツァルトらしい明るさが光ります。
ソナタ形式に基づき、調性の変化やリズムの工夫が見られます。 - 第2楽章:Andante(ハ長調)
穏やかで落ち着いた雰囲気を持ち、
弦楽のアンサンブルがしなやかに旋律を紡ぎます。 - 第3楽章:Menuetto(ト長調)とTrio(ニ長調)
古典的な舞曲形式で、きびきびとしたリズムと
トリオ部分の柔らかい旋律が対比的に描かれます。 - 第4楽章:Presto(ト長調)
急速なテンポで、エネルギーに満ちたフィナーレ。
若きモーツァルトの才気があふれる締めくくりです。
🎻 編成
- 2本のオーボエ
- 2本のホルン
- 弦五部(ヴァイオリン I・II、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
※ 木管楽器は楽章によって出番が異なり、
弦主体の繊細な響きが活かされる場面もあります。
💡 特徴と聴きどころ
- 明朗な主題と、簡潔ながら効果的な構成が魅力
- 各楽章でテンポと性格に変化があり、飽きのこない展開
- 第1楽章と第4楽章は特に生き生きとしたエネルギーが感じられる
- 若き日のモーツァルトが古典的形式を自らの語法で昇華させた好例
全体として、重厚さよりも透明感や爽やかさが印象的で、
モーツァルトの“青春のシンフォニー”と呼びたくなる一作です。
🎧 おすすめの演奏
- ブルーノ・ワルター指揮/コロンビア響
温かみのあるサウンドと、自然な流れが心地よい演奏です。 - クリストファー・ホグウッド指揮/エンシェント室内管
ピリオド楽器による歯切れ良い演奏が特徴。軽やかな躍動感が光ります。
📝 まとめ
交響曲第15番 ト長調 K.124 は、
モーツァルトが交響曲作曲の中で確実に成熟しつつあった時期の一作です。
若々しい感性と、形式への理解の深まりが融合し、
軽快で親しみやすい、魅力あふれる交響曲として仕上がっています。
初期モーツァルトの音楽に触れる入門曲としても最適であり、
その明るく清新な響きは、今も多くの聴き手を惹きつけてやみません。


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