🎼モーツァルトの交響曲第9番ハ長調 K.73 について

交響曲

🧒作曲の背景

交響曲第9番 ハ長調 K.73 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1770年、イタリア旅行中の14歳のときに作曲したとされる作品です。この頃モーツァルトは、イタリア各地を巡りながら声楽やオペラの影響を大きく受けており、交響曲にもその明快で歌うような特徴が反映されています。K.73 の楽譜は完全な自筆譜が残っておらず、作曲地や日付には諸説ありますが、ナポリあるいはローマ滞在中に書かれた可能性が高いとされています。

🎵楽曲の構成

交響曲第9番 K.73 は、モーツァルト初期の作品としては珍しく4楽章構成を採っています。

 1. 第1楽章:Molto allegro(ハ長調)
  明るく快活な主題によって始まるソナタ形式。若々しいエネルギーと、調和の取れた構成が特徴的です。
 2. 第2楽章:Andante(ヘ長調)
  しっとりとした歌謡的な楽章。旋律の美しさが際立ち、イタリア風の抒情性を感じさせます。
 3. 第3楽章:Menuetto(ハ長調)
  優雅なメヌエットで、古典的な舞曲形式を基にした端正な音楽です。
 4. 第4楽章:Molto allegro(ハ長調)
  終楽章は勢いよく駆け抜ける快活な音楽で、全体を晴れやかに締めくくります。

🎻編成

 • 2本のオーボエ
 • 2本のホルン
 • 弦五部(ヴァイオリン I・II、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
 • ※通奏低音としてファゴットやチェンバロが加えられる場合もあります

💡特徴と聴きどころ

 • 若きモーツァルトによる4楽章形式への意欲的な挑戦
 • 第2楽章の優美な旋律と和声の流れは、声楽作品に通じる魅力
 • 終楽章の生き生きとしたリズム感と推進力は、聴く者を引き込む力を持っています

🎧おすすめの演奏

 • トレヴァー・ピノック指揮/イングリッシュ・コンサート
  古楽器の響きが、この時代の雰囲気をリアルに再現してくれます。
 • ブルーノ・ワルター指揮/コロンビア交響楽団
  ややロマン的なアプローチながら、若きモーツァルトの情熱をよく表現しています。

📝まとめ

交響曲第9番 ハ長調 K.73 は、モーツァルトの初期交響曲の中でも、構成の豊かさと旋律美が際立つ作品です。イタリアの音楽文化に触発されつつ、交響曲というジャンルに新たな広がりを模索する姿勢が感じられます。14歳とは思えない成熟した筆致と、明快で親しみやすい音楽は、天才の成長過程を実感させてくれる一曲です。

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